「ADDICTION(アディクション)~今日一日を生きる君~」を観て

7月27日、どうしても観たい芝居があって、夕方、代々木上原のIto・M・Studioへと出かけた。駅から坂を上って行くこのスタジオは、演劇研究所を主宰していた故伊藤正次さんの教え子たちが今も表現活動を行う場所だ。前からこの人のことは知っていたが、シュタイナー展で偶然その名を目にして調べたら、内谷正文(うちやまさぶみ)さんのひとり芝居の情報がヒットした。薬物依存症について、個人的体験にもとづいてつくられた劇である。 続きを読む

キリスト教とスピリチュアリティ―― 日本スピリチュアルケア学会基調講演を聴いて

9月6日、日本スピリチュアルケア学会2014年度第7回学術大会にて、副学長の川中仁氏の基調講演と、作家の柳田邦夫氏の記念講演を聴いた。「スピリチュアリティ」という言葉はむずかしいが、人間の本質において大切なものと考えると非常にシンプルで、流行の「スピリチュアル」という言葉が、オーラや言霊、精神世界、占いなど混沌としているのとは明らかに異なる。
続きを読む

スピリチュアルケアと物語――柳田邦夫氏と傾聴

最近、医療や看護の本に「スピリチュアルケア」という言葉を見かけることが増えた。治す医療とケアの看護が補い合うのは当然として、人間を単に部分の集合ととらえていては済まない状況が増えているためだろうか。たとえば、がんの末期を宣告された人、耐えがたい喪失体験、大切な人の重い病気や障害に苦しむ人には、処方する薬がない。宗教的なものや医療以外の救いを求めるのは、ごく自然なことである。
続きを読む

錯覚活用法――裏切る「感覚」を逆手に現実を変える

六本木ミッドタウンで、d-labo主催の「錯覚で幸せになる技術」という講座を聴いた(2014.7.29)。講師は、東大情報理工学系でバーチャルリアリティを研究する鳴海拓志 (なるみ たくじ)さん。かけて食べれば、少ない量で満足できる「ダイエットメガネ」などのユニークな研究がある。
続きを読む

「科」を超える東洋医学、繋がる医療の輪

〇「何でも診る科」の漢方医
私は内科医師として研修を開始したが、5年目から漢方に出会い、その後は内科とともに漢方医としても歩んできた。東洋医学は伝承医学で、約2000年前に成立した古典を、金科玉条のごとくバイブルにしながら現在も使用している。その時代の医学に各科目の分類などはなく、あらゆる科を乗り越えて書かれているため、漢方医は自然に「何でも診る科」を修業してしまうことになる。特に私が漢方を勉強しはじめた30年前にはそんな雰囲気が色濃くあった。
続きを読む

死は誰のものか――映画「眠れる美女」を観て思うこと(3)

ある看護書に、「ケアが侵襲(ストレス)にならないようにかかわる」という記述があった。
善意で行う医療処置も、いいことばかりではない。抗がん剤などの強力な作用をもつ薬は、ある症状に対処するために薬Aを投じると、
その副作用を防ぐために今度はBを投じ、さらにその行き過ぎを正すためにCを、といった具合に、
薬が薬を呼ぶようなところがある。治療が患者を激しく消耗させるひとつの例である。
続きを読む

死は誰のものか――映画「眠れる美女」を観て思うこと(2)

もし、あなたが、突然倒れて呼吸が止まったなら、ただちに心肺蘇生の救急処置がほどこされる。
気道がふさがらないような姿勢にして人工呼吸を行い、次に心臓マッサージ、AED(自動式体外除細動装置)によるショック療法が基本だ。
さらに状態を見て、栄養成分を補う点滴や人口呼吸器による呼吸補助が加わる。 続きを読む

4 心の転換が起きる背景

子どもの「おねしょ」に悩むお母さんが、私のお教えした言葉を唱えただけで、みごとに「おねしょ」は治りました。
しかし、これをお教えするにあたって、私は、「般若心経」のことには一切触れていません。
ただ、「心呪」を唱えやすくアレンジして、伝えただけです。たったこれだけのことが、どうして私たちの心を転換させてくれるのでしょうか。
続きを読む

3 心の転換は、どうしたらできるか

心の転換の必要性を頭ではわかっていても、どんな人も、そう簡単に心を転換することができません。
子どもの頑固な「おねしょ」を治したいと真剣に願うお母さんたちも、もちろんその一人です。
私がおすすめした方法は、次のような言葉を唱えるというきわめてシンプルなものでした。

「信じなくてもよいですから、次の言葉を今日から毎日、ひたすら唱え続けてください。
続きを読む