音 緒 じぶんの ねいろを 文字にする

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重松昭春 Shigematsu Akiharu
重松昭春(しげまつあきはる) 1930年大連生まれ。神戸大学経済学部卒。 現在、子供から大人まで幅広い実践的な教育研究所である株式会社System Learning Instituteの代表取締役をつとめる。 著書に『般若心経の真義』『無明の闇を照らす般若心経』 (いずれも朱鷺書房)、『お母さん、プラス思考で子育てしましょう』(PHP研究所)。 最近は、「月刊致知」(2013年4月号)に若干の随想を寄稿。

 
4 心の転換が起きる背景

極端な例では、私が具体的に何のアドバイスもせず、それまでの事例を話しただけで、お母さんが安心され、「心呪」も唱えないのに、治ってしまったというびっくりするようなこともありました。

ここでは、例として「おねしょ」の話を紹介しましたが、「おねしょ」に限らず、他の多くの難問解決に、この技術を役立ててることができます。

3 心の転換は、どうしたらできるか

川の手前の「此岸」は、人生でなかなか解決できない難問に直面して、私たちが身動きもできず悩んでいる状態を指します。難問が生まれる原因は、仏陀が「苦」といわれた人生そのものにあります。「苦」とは、ただ単に苦しいという意味ではありません。人生においては、生まれてくることも、生かされることも、そしてやがて死んでいくことも、本来、私たちの自由にはなりません。思い通りにならない人生で、私たちは多くの難問に出会い、苦悩することになります。これが、私たちの存在する「此岸」なのです。

2 「おねしょ」が十年治らなかった中学二年生

断定はできませんが、私の経験からして、近代医療のいう「難病」にかかっている子どもの中には、その子どもが生まれてきた時、周囲の大人たちの状況に何らかの葛藤があり、少なからずその影響を受けていたとみられるケースがいくつもあるようです。にもかかわらず、このことに気がついている大人はほとんどいません。大人たちの抱えていた問題が子どもを病気にし、ともすれば気づかぬうちにその子の生命力を弱めてしまっていることすらあるのです。